読んでほしい人
これからフィリピンで働く予定の人、今一緒に働いている人
東南アジア、特にフィリピンに興味がある人
今回の記事では、この10年間の経済成長率がアジアNo.1であり注目を集めているフィリピンについて、その経済を下支えるフィリピン人の仕事観についてお伝えしていきます。
フィリピンは南国。イメージで言うとゆったり、のんびりと仕事をしているイメージがある人も多いのではないでしょうか?
予想通りの仕事観から予想外の仕事観まで実際の経験を元にシェアしていきます。
「実際にどうやって海外で働いたらいいんだろう」と疑問を持っている方は、英語力ゼロの社会人が海外で就職するための最短ルートも参考になると思いますのでどうぞ。
●本記事の信頼性
記事を書いている私は、29歳のときにフィリピンに海外転職し、それから2年間ほど仕事上で毎日フィリピン人たちとコミュニケーションを取っています。下記は、最近行っったリモート会議の様子です。
これからフィリピンで働く予定の方や、働いてみたいと思う方は、実体験てんこ盛りでお届けするのでぜひ最後までチェックしてみてください!
フィリピン人の仕事にまつわる7つの特徴
フィリピンと日本とでは文化、風習、パーソナリティが違います。なので仕事観にも違いが出てきます。ここでは私がいままでフィリピン人と仕事をしてきて感じる7つの特徴を、日本人からみるネガティブな面とポジティブな側面から紹介します。
フィリピン人の日本人からみるネガティブな特徴
フィリピン人の仕事観のおけるマイナス面から紹介します。
時間にルーズ
これは有名な話。フィリピンタイムと呼ばれるするほど、時間にルーズな人が多いです。打ち合わせの時間に遅刻、予定していた時間に始まらない。遅れることの連絡がない。
現在私の場合、フィリピン人たちとリモート会議をやることが多いですが、大体時間どおりに始まることは少ないです、、
遅れることを想定して時間の約束をしたほうが良さそうです。
マネジメント次第ではだらけやすい
暇があればFacebookを始めとしたSNSをみ始める人が多いです。気づいたらパソコンで見ていたりします。なので、マネジメントがしっかりしていて厳しい上司であれば統制はとれますが、その管理職の人たちも結構SNSをみていたりします(笑)タスクを与えられていれば頑張る人は多いです。
ちなみにフィリピンではネットユーザーの97%がFacebookを利用していおり、かなり高い利用率です。
プライドが高い(知ったかぶり)
フィリピン人は人前で叱られることは恥だと思う風習があります。分からなくても分かるふりをすることもあります。「分かった?」って聞いて、後日確認したら、「勘違いしていた」なんて言い訳を何度か聞いたことがあります。でも職場でフィリピン人に注意するのではなく、どうしたらもっと上手く伝えられただろうか?と自責で考えたほうが良さそうです。
すぐ辞める
日本では未だに一つの職場で長く働くことが一般的で、嫌なことがあっても我慢する人が多いです。辞めたくてやめられないというという人も多いのが現状。でもフィリピン人は違います。注意されてそれが嫌と感じたら辞める、プレッシャーを感じたから辞めるといったことは珍しくありません。
仲良くなったのに、すぐ辞めてしまうひともいるので少し寂しいです。
日本人からみるフィリピン人のポジティブな特徴
続いてフィリピン人の仕事観におけるポジティブな面を紹介します。
チームワークと集中力を発揮する
目的や向かうべき方向がメンバー内で共有されたとき、協力体制が日本以上に感じられました。感覚的な部分も多いのですが、フィリピンにも上司の言うことには逆らえない、従うという風潮があるようです。従えない人はすでに辞めていることがほとんどなので、何かしら居心地の良さを感じつつ、仲良くやっているので、心強い協力体制が生まれるのでしょう。
活躍する女性が多い
日本や欧米の社会であれば、「外に出て働くのは男性、内で家庭を守るのは女性」といった役割分担が昔からありますが、フィリピンでは男性と女性の役割に差をつける習慣がなかったため、そのよな役割が存在しません。そのため、母性本能ゆえに子供を守ろうとする意識が強い女性の方が、外に出てお金を稼ぎ、子供や家族を養っていく役割を担うことが多くなったと考えられます。
実際に2015年の統計によれば、フィリピンの女性管理職の割合は47.6%でアジアでもトップの数字です。出産ギリギリまで働いている人も多いです。頼もしい!
求めた以上のことをやることもある
彼らなりに試行錯誤の姿勢の現れだと思いますが、要求した事以上にタスクをこなしてくれることがあります。しかし支持したことから逸脱して、余計なことまでやってくれてしまうこともよくあります。
なので、支持を出すときに「何をどこまでやって欲しい」というのを明確に伝えたほうがいいでしょう。もともと自由奔放な国柄でもあるので、細かすぎる日本人からの注文を面倒に思うフィリピン人もいます。
お互いの価値観の歩み寄りが必要ですね。コミュニケーションを続けることで求めていることを理解し合えるようになります。
フィリピン人の仕事のクオリティー
フィリピン人の仕事のクオリティーに関しては、人によりますが、総じて言えることは、日本人の基準よりも低いというのが私の印象です。
参考までに私の経歴を記載します。この経歴でこだわりをもって仕事をしてきた社会人に取っては私と同じ印象を抱くはずです。
- 新卒で医療メーカーの営業5年
上司に毎日怒られながら、お客さんにも怒られつつ営業活動
- 新規事業担当としてマーケティング職2年
マーケティングを勉強しつつ手探りで新しい事業を作成
- 脱サラ→留学、ワーホリ
会社を辞めて留学
- フィリピン就職
外国人と英語を使いながら仕事
私自身、人並みに仕事へのこだわりが強く、より良いものを作りたい、より良いクオリティーの高い仕事をしたいと思うタイプなので、
こういった人からするとフィリピン人の仕事へのクオリティーに物足らなさを感じることはありました。
クオリティーというのは、細かさやこだわりの部分です。人によって偏りはあります。
大切なのは、自分がどの程度のクオリティーを求めるのかをフィリピン人へ伝達し、共有することです。なぜそのクオリティーを求めるのかということをロジカルに伝えることができれば、
フィリピン人も納得してくれ、クオリティーを上げてくれるはずです。
とは言え、仕事への考え方や国民性は互いに違います。どちらがいい悪いということではなく、落とし所を見つけることも必要になってくるでしょう。
日本との違いを理解することが大切
日本人が大切にするところ
日本人は家族よりも仕事が大切!?
日本では、家族や恋人同等あるいはそれ以上に仕事を大切にする風潮があります。かつて敗戦国から世界第二位の経済大国にまで成長させた労働力の高さの歴史の名残が今もなお受け継がれています。
世界の有給取得率をみても日本がダントツで低く、仕事を重要視する裏付けにもなっています。
この仕事最優先の感覚は、世界的に見れば異常なことなので、「日本人は仕事をしすぎる人種である」という自覚をもっておくことで、仕事を強制することによるフィリピン人とのトラブルも回避できます。
フィリピン人が大切にするところ
フィリピン人にとって家族は仕事よりも大切な存在
一方、フィリピンでは家族を他の何よりも大切にする国です。家族の誕生日、用事などの予定があるときは大概の人が仕事を休んだり、遅刻します。日本人だったら、家族の誕生日で仕事を休むなんてあり得ないと思いますが、フィリピンでは普通です。
そんなことも多いため、給料に皆勤手当をいれたり、遅刻・欠勤ごとに警告、減給、クビなどの処置をしている日系企業は多いです。
家族全員がお互いを助け合うのは当たり前とされる文化が昔から根づいているフィリピンでは、当たり前のことなので、日本人からすると「また休むの?」と思うことも、普通だったりします。
なので仕事が遅延することもしばしば。
事前にこういった家族思いが故に発生する仕事の影響も予め予測しておくと、ストレスなく働くことができます。
まとめ
以上、フィリピン人の仕事観と日本人との違いについて書いてみました。
国が違ければ文化や考え方、仕事観が違うのは当然。お互いの大切にすることを事前に理解しておくことでストレスなくフィリピン人と仕事をしたりしていくことができます。
実際に私も日々フィリピン人たちとコミュニケーションを取る上でついついイライラしてしまうことはあります。でもそんなときに、自分との違いを考えて相手の価値観を理解しようとする癖とつけています。
日本人が持っているいいところもあれば、フィリピン人が持ついいパーソナリティもあります。お互いの良さをかけ合わせていくことで、いい仕事ができたり、お互い助け合えるはずです。
実際に、フィリピンでの就職を考えてみたいという方は、フィリピンでの仕事探しについて具体的に解説されている記事をご参考ください。
今後フィリピンで働く予定の方や、既に働いていて困っている方の参考になったのであれば嬉しいです。
コミュニケーションを積極的にとっていきましょう。ではまたの次の投稿で。